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神の母聖マリア(2017年1月1日 <ルカ 2・16-21>)

〔そのとき、〕急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。その光景を見て、羊飼いたちは、この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。聞いた者は皆、羊飼いたちの話を不思議に思った。しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使の話したとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。八日たって割礼の日を迎えたとき、幼子はイエスと名付けられた。これは、胎内に宿る前に天使から示された名である。

日本では最近、クリスマスはハローウィンが終わった次の日から(準備を含めてですが)始まる感じになっているような気がします。そして(これは以前からしばしば言われていたことですが)、12月24日の晩にいきなり終わってしまいます。25日からは完全にお正月仕様です。でも、私が勤務しているカトリック幼稚園では子どもたちに「24日から公現祭までがクリスマスなんだよ」と教えています。実際には公現祭(1月6日)後の日曜日(つまり主の洗礼の主日)までですが、日本では公現祭の日付自体が1月2日から8日までの日曜日ということで移動し、それに伴って「主の洗礼」の日付も移動する(それもある意味不規則に)ので小さい子どもに教えるには難しいため、博士たちの訪問という公現祭のお話をするついでに1月6日ということで話しています。すると園児の親から幼稚園に「子どもが1月6日までクリスマスツリーをしまっちゃだめと言うんですが、そうなんですか?」と問い合わせが来たりします。
また、12月6日が聖ニコラウスの祝日なので、12月6日がサンタクロースにプレゼントのお願いをする日で、その日に何が欲しいかお願いすることを忘れるとクリスマスにプレゼントをもらえないかもと言うと、子どもたちはみんな一生懸命お願いしているようです。
幼稚園の子どもたちにとってもクリスマスはサンタクロースの日です。特に年少児にとって最初は100%そうです。でも年中児、年長児になるにつれ、先生たちの努力によって「クリスマスはイエスさまの誕生日をお祝いする日」と刷り込まれて(笑) 行きます。
サンタクロースがどこから来るのかについても子どもたちは色々と話してくれます。フィンランドからとか南極からとか。みんなけっこう情報通です。でも、幼稚園では「天国から」と教えます。そして必ずこう付け加えて説明します。「サンタクロースは天国で神さまからプレゼントを預かってみんなに配っているんだよ」と。なぜなら、世界中のみんなか楽しい気持ち、嬉しい気持ちでクリスマスのお祝いをすることが出来るように神さまがプレゼントを配るお仕事をサンタクロースに与えたから。だからクリスマス・イヴの夜にサンタクロースは世界中の人々を笑顔にするためにプレゼントを配って回っているんだと。
また、クリスマスはイエスさまの誕生日ですが、世界中の人々が生まれて来たことを祝福された日でもあると思います。だからやっぱり、みんながそれぞれ自分が神さまから大切な命をいただい生まれて来たことを祝うために、一人ひとり誕生日プレゼントをもらうのだと思います。だから「みんなで一緒にイエスさまの誕生に合わせてみんなの誕生も祝いましょう」と子どもたちにお話します。神のひとり子が人間となって、人としてお生まれになりました。それは同時に全ての人が人間として、人として生まれて来たことをも祝福しています。キリストの誕生を祝う天使たちの神への賛美の歌声は、同時に全ての人の誕生が神さまから祝福されたことへの賛美の歌声でもあります。
天使のお告げを受け、賛美の歌声を聴いた羊飼いたちは、天使に告げられた通りに飼い葉桶に寝ている乳飲み子のイエスさま、そしてマリアさま、ヨセフさま、を探し当てました。彼らはお生まれになった救い主を探し当てただけでなく、神の母となったマリアさまをも探し当て、見出したのです。それは自分たちの母ともなる、すべての人の母となるマリアさまを見出したことでもありました。
神のひとり子が本当に人間になり、神でおられるかたが人として生まれて来たことを証する神の母マリアのお祝いは、私たちすべてが神さまの家族として、救い主の兄弟姉妹として新たに生まれたことを思い起こさせる大切な、そして温かなお祝いでもあると思います。それは同時にキリストの誕生によって始まる新たな時代の到来を告げるお祝いでもあると思います。新しい年の始まりに、すべての始まりとなった御降誕の出来事に思いをはせながら、神の母マリアの祭日を祝いたいと思います。
三馬教会・輪島教会 三上 和久 神父